9 Music Synthesisについて

 

Berkleeでの私のメジャーはMusic Synthesisでしたが、何をやっているのかと聞かれると、なかなか上手く説明できなくて困った事が多くありました。実際、自分でも全然わかっていなかったのですが、セメスターも後半になってからやっと外観が掴めてきました(笑)とりあえずそのSynthメジャーについて、少し書いてみます。

このメジャーでは主にコンピュータを中心に音楽の勉強をしていきます。 例えばこんな感じです:

MIDI機器を使ってシーケンス
デジタルオーディオレコーディング
各シンセサイザーやサンプラー、エフェクターの使い方の勉強
音のシグナルの流れを学んでサウンドを加工する
プログラミングによって一から音を作る
film scoringの様に、CMや映画に音楽と効果音を作る
FlashやDreamweaver等を使ってwebsiteを作る
CDやDVDのマスタリング

つまり、何でもやるのです。作曲、プログラミング、ミックス、必修で必ず音響に関する物理学も入っているので、機械に関した事はほとんど全て手をつける事になります。

従って、このメジャーにいる人たちの進路方向も様々です。
サウンドデザイナー、サウンドプログラマー、純粋なコンポーザー、映画音楽作曲家、JingleWriter(CM作曲家)、スタジオエンジニア、マルチメディアクリエイター、ウェブデザイナー、…挙げて行くときりがありません。

だから自分の目標を追求したいのであれば、それにかなった授業を選んで取っていくことができます。FilmやCompositionのメジャーにいる人も、Synthをdualとしたり、requiredのいらないクラスを探して、必要なテクを身につけたりします。最も多いのは多分MP&E(Music Production&Engineering)とのdualだと思います。多くのrequiredがかぶっている事も理由の一つですが、この二つを一緒にすれば機械系は完璧!MP&Eはプロデュースなども学ぶから、非常に幅広い分野で勉強できます。web designerは、それだけやる人はあまりいません。マルチメディアと言ってもそういう授業は少数です。必要最低限だけ学んで、ポートフォリオとなるwebsiteが作れればそれでいいからです。(webばかりやってる私って一体…)

最終的な課題(directed study)は、Synthの授業を通して習って来た事を活かして作品を作る物です。Synthの要素さえ入っていれば、何をやっても構いません。セメスターの最後にはmusic synthesis showcaseというコンサートが開かれ、Directed Studyで作った作品を小さな会場で公開します。

この様に多彩なだけに、一つ一つの授業の内容も深く、とうてい1セメでは制覇しきれない物が多いです。しかもそれぞれとても興味深いのに、他の授業と重なってなかなか力を全て注ぎ込めないといったクラスばかりでした。面白いと言われていたのにとれなかったクラスもたくさんあります。私はMP&Eとdualにしたかったけど、いろいろと余裕がなくて結局無理でした。

授業が多彩なら当然先生も多彩です。凄い先生から、絶対とりたくない先生までいろいろ、いや、凄い先生の方が多いんですけど、先生によって同じコースでも授業の内容が全然違ってくる事もあります。

機械好きには魅力的なこの二つのメジャー、なんだかだいぶMP&Eの話も入って来てますが、Synthだけでいうなら、人気の高い音楽のジャンルには方向性がある様な気がします。想像つきやすいですが、やはりエレクトロニクス系やテクノ、アンビエント等はクラスにも結構ファンがいました。やっぱりサンプラーでアコースティック楽器を鳴らすのでなければ、シーケンサーが普通作曲するのが得意なのはループとかエフェクト加工とか、そういう物だから、納得です。それをまた自分の好きな他の音楽、または自分の国の音楽などと合わせて作曲する人もいます。「Synthなのになんでメタルとかロックばっか好きなの?」と聞かれて、初めて自分のメジャーの意味を理解した私ですが、卒業する前にわかってよかった(^^; そういう曲を作ってると、似た様な曲を聞く様になりますが、おかげで視野も広がりました。まだまだ未熟ですが…。だからこそ、戻れる物なら戻りたいと今でも思っています。

他のメジャーからのイメージは、やっぱオタクっぽいらしいです(笑)Labで画面に向かって打ち込んでたり、家にどかーっと機材揃えて、どこのケーブルがどうとかって話をしてるSynth geeks… Synthesisはそんなメジャーです。